総合情報General Information
ご挨拶

医療情報学講座 教授
メディカル・インフォメーションセンター
センター長
中島 直樹
九州大学病院のメディカル・インフォメーションセンター(MIC)は大学病院の情報管理担当部署として、2013年に教員主体の医療情報部と事務部門主体の電算化推進室が統合され、誕生いたしました。電子カルテを中心とした病院情報システムの運用管理や定期的な更新による、大学病院診療の安定で平滑な運用、医療安全確保が最大の任務です。その他に、部門システムを含んだ病院全体のシステム企画やネットワーク管理、情報セキュリティの確保や啓発、病院経営や研究への利活用を含んだデータ2次利用の支援、がんゲノム医療や薬剤副作用検知のためのMID-NET事業などデータ二次利用に関する公的事業への協力などの業務があります。
また、医学研究院医療情報学講座には長年教員不在でしたが2023年度から再設置され活動を開始いたしました。教員を中心に医学部および大学院教育、特にリアルワールドデータ研究を中心とする観察研究や関連する倫理・法・社会課題(ELSI)研究などの学際的な研究を進めると同時に、不足しているこの分野の人材の育成を進めて参ります。
さらに、大学本部データ駆動イノベーション推進本部に2023年度に新設置された健康医療DX(デジタルトランスフォーメーション)推進部門を含めたこれら3つの組織で協力しながら、以下を進めています。
具体的な取り組み
- 臨床観察研究の実施、支援、啓発(Clinical Observational Study Support System; COS3活動)
疾患登録システムCRIN-Qによる研究支援、薬事申請への支援
電子カルテデータなどReal World Data活用の支援 - 国の事業であるMID-NETへの協力や、がんゲノム医療拠点病院事業、臨床研究中核病院事業の運用支援
- 各種臨床学会の疾患データベース事業などへの積極的な参加
- 健康・医療DXの研究・社会実装の推進
- グローバルヘルス・ワンヘルスの啓発・推進
- 健康・医療・介護情報の適切な情報化、標準化の推進
- 以上の健康医療データ活用に貢献することのできる人材の育成
日本の将来を考えて、政府が進める医療DXを客観的に評価しつつ、アカデミアの立場から積極的に医療DXを実装し、患者・市民、そして病院スタッフのWell-Beingを追い求める研究を続けて参ります。